健康ひろば
薬のシートの「ミシン目」は切り離しは危険

クスリの誤飲による事故というのは若い人にとっては、なんで?どうやって?と思われるかもしれません。
あんな小さなクスリをどうやって誤飲するのかというのは理解できない人が多いのが実情ですが、現状では薬を製造する側の「製造物責任」の観点から改善されていはいますが、それでも、小さなお子さんやお年寄りには注意したい、させたい、また、管理する側の注意も必要です。
プラスチックやアルミニウムを誤飲
病院で処方される薬の切り分けには、以前は切り離し用の「ミシン目」が入っていて、外出時などでは必要な分を小分けにして持ち歩いていたのででは無いでしょうか。
1996年以前では以下のように縦と横でミシン目が入っており、1錠ずつ切り離せる構造になっていましたが、小分けにする事でのトラブルが絶えなかった事もあり、製造中止となっています。
それでも切り取り線が入ってなくても、ハサミなどで切り分けるなどをして、お年寄りなどに渡す人も、まだいるようです。
薬のプラスチックやアルミの「PTP包装シート」を携帯しやすいように、または飲む分量の仕分けなどで、ハサミなどで切り分けると、角が鋭利な刃物になり、飲み込むことで身体の内面を傷つけてしまう構造です。素材が素材だけで、消化もされない訳ですから、非常に危険なのは想像つくと思います。そのまま飲み込むと体外への排出は難しく、手術が必要になる場合もあります。
・喉や食道からの出血
・胃や十二指腸に孔(あな)が開く
本人や家族が誤飲したことに気づき、早い段階ならば病院で内視鏡(胃カメラ)などで取り出す処置も可能ですが、かなり大掛かりな処置が必要となります。
問題なのは誤飲に気づかない事
そして、特に問題なのは誤飲をしたことに気づかない事です。厄介なのは自分自身でも気づいてないのです。
・飲酒時や寝起き等の意識がしっかりしてない状況
・年配の方で痴呆症、視力が著しく低下している
等々、、、、誤飲してからしばらくしてから、身体の異変に気付き始めます。
「どうもお腹や胸に違和感を感じる」
「体調がおかしい」
「吐血した」
などの状態で受診しても、医師も誤飲した事に気づきにくく原因が特定できません。
小さなお子様がいる家庭でも注意
高齢者だけでなく、小さなお子様も大変危険です。
本来、服用される対象でない乳幼児などが落ちている、分離されたプラスチック容器の薬を口にする可能性もあります。
この薬のパッケージの素材はレントゲンでも写りにくいため発見が困難です。
発見が遅れると重症化してしまう事もあります。
購入後のお薬の誤飲を防ぐ方法は?
海外の医薬品でも、最近は切り取り線が入ったものはなくなりました。
サンプル:カマグラゴールド
それでも、携帯が不便なのでハサミで切り分割するかたもいるようですが、体内に入ると消化もされないので大事故になります。
毎日、複数の種類の薬の服用が必要な高齢者がおられる家族の方は、薬の管理が大変ですね。
飲み忘れが無いように、「朝、昼、晩」と薬を分けて収納したいですね。
携帯性も考えると切り離したくなるものです。
最近は100円均一でも、ピルケースが売られていますので、携帯性も優れています。
本人だけでなく、ご家族の方も薬の服用時のリスクについて、しっかりと認識して事故防止に努めて頂きたいです。
皆さまの健康と三越屋