健康ひろば
頭皮に塗るだけでハゲを治せる薬が開発される

頭皮への薄毛治療には医学的に効果が証明されている薬は医薬品となっています。
しかも、国内で承認されている服用が不要な塗り薬としては1種類のミノキシジルのみとなります。
このような薄毛に対する治療薬(塗り薬):
自己増殖能力と特定の細胞に分化する能力を併せ持つ「幹細胞」を使って治療する方法を、韓国の研究チームが発表しました。
●参考
A randomized, double‐blind, vehicle‐controlled clinical study of hair regeneration using adipose‐derived stem cell constituent extract in androgenetic alopecia - Tak - - STEM CELLS Translational Medicine - Wiley Online Library
URL:https://stemcellsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/sctm.19-0410
New Stem Cell-Based Topical Solution Helps Bald People Regrow Hair
URL:https://scitechdaily.com/new-stem-cell-based-topical-solution-helps-bald-people-regrow-hair/
現在、薄毛に対しての医学的根拠のある治療薬
成分:フィナステリド(服用のみ)
薄毛の発症と進行にはテストステロンと呼ばれる「男性ホルモン」が大きく関与しています。
このテストステロンは体内の酵素によって活性化されてジヒドロテストスにテロン(DHT)となって脱毛を引き起こします。
フィナステリドはこの「(DHT)」を抑える事で頭部の脱毛を抑制できます。
成分:ミノキシジル(服用、散布)
このミノキシジルは一般には散布用でドラッグストアなどでも入手が可能です。
難点として少々お高くなっています。
このミノキシジルは頭の毛細血管を拡張し毛根へ栄養を送りこみます。
薄毛への新たな希望となるか?
建国研究チームが薄毛の治療で注目したのが幹細胞です。
特にヒト脂肪由来の幹細胞(ADSC)は細胞の成長と増殖を促す成長ホルモンを分泌し、その中に含まれる肝細胞増殖因子、血管内皮細胞増殖因子、インスリン様成長因子は、毛を産生する毛包のサイズを発毛中に大きくさせるという研究報告もあります。
*韓国研究チーム:イ・サンヨプ医師(釜山大学ヤンサン病院の家庭医学医療および生物医学科学技術融合研究所の研究チーム)
研究対象及び方法:
①男性29人・女性9人のAGA患者を2グループに分類。
②片方のグループの患者は、ADSEの成分抽出物(ADSC-CE)を毎日2回、指で頭皮に塗布。
③もう片方は対照群としてプラセボを頭皮に毎日2回塗布しました。
*プラセボ:偽薬
結果:
16週目経過
ADSC-CEを塗布されたグループでは毛髪の本数と直径で有意な増加が示され、特に大きな副作用も見られなかったとのこと。
特に毛髪の密度については平均で28.1%増加したと報告しています。
実験に参加した患者4人の頭部撮影
上型2人はADSC-CEを塗布したグループの患者で、下側2人はプラセボ(偽薬)を塗布したグループ。
また、Aは実験開始時、Bは8週間後、Cは16週間後の様子です。
また、ADSC-CEの皮下注射実験も実施済
結果:毛髪の本数と直径に増加が見られたと報告しています。
ただし、塗布した場合と比べると効果は小さかった。これは、「手による刺激自体が、塗布された領域の血流を助けることにより、髪の成長に特定の効果をもたらすからだ」と論じています
研究チーム制人者は「これまでの研究で、脱毛症の男性と女性の両方にADSCが発毛を促進することが示されていましたが、人間を対象としたプラセボ対照試験は行われていませんでした。今回の研究は、中年のAGA患者におけるADSC-CEの有効性を評価することを目的としており、ADSC-CEが効果的で安全な治療薬であるという仮説を立てています」とコメント。
「ADSC-CEが育毛に及ぼす有益な効果を確認するとともに、ADSC-CEが作用するメカニズムを改名するために、大規模で多様な集団で同様の研究を実施することが次の課題です」と述べています。
▼関連商品はこちら